茶の湯文化のバイリンガルナビゲーター 保科眞智子の活動ブログ Blog of a Japanese Urasenke tea master, Machiko Soshin Hoshina, based in Tokyo, Japan.

by MACHIKO SOSHIN HOSHINA
大阪万博オーストリア館にてお茶会をいたしました。

オーストリア・ロースドルフ城古伊万里再生プロジェクトは、今年で10年目。

当時、小さなお茶会で出逢った古城の城主ファミリーと陶磁器コレクションに心動かされて始めたアートプロジェクトです。

詳しくはこちら




およそ1万ピースの戦争遺産を再生するプロジェクトが評価され、大阪万博開催期間中、オーストリアパビリオンにて映像にて紹介されています。

今回は、ロースドルフ城も位置するオーストリア最大の州・ニーダーエスターライヒ州知事のライトナー氏とビジネス界を中心とした視察団の皆さんに一服差し上げました。

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奇しくも150年前ウィーン万博を契機に欧州にて日本文化の旋風が巻き起こったごとく、陶片のストーリーは両国のさまざまな分野に新たな風を吹かせているようです。因みに背景にある大阪絵図屏風は、オーストリア🇦🇹エッケンベルグ城から発見されたもの。こちらも第二次大戦の戦果を免れた歴史遺産です。

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駐日オーストリア大使公邸にて州知事(中央)、駐日大使(右)、プロジェクトメンバー

ウィーン近郊の古城に眠っていた古伊万里陶片の再生プロジェクトは、今年で10年。発足当初は、こんな日が来るとは夢にも思いませんでしたが、アートがつなぐ人と人の絆はどんな壁も瞬く間に超えてしまう力があることを日々実感しています。

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大統領来日記念レセプションにて


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流線型が美しい設計のパビリオン
クラシック音楽の五線譜と音符をイメージ


これからも、茶の湯にはじまる様々な文化的な交流を続けていきたいと願っています。


# by hoshinamachiko | 2025-05-15 10:00
日経クロストレンド「新イノベーション解体新書」にインタビュー記事を掲載いただきました。

「茶道から学ぶイノベーション
AI時代に求められる美意識」

連載インタビュアーのブランズウィック・グループのマネージングパートナー・唐木明子さんもお茶を嗜まれていらっしゃることから、ビジネスパーソンが茶道から学ぶイノベーションという鋭い切り口でまとめて下さいました。

ぜひご高覧ください🍵✨

日経クロストレンドにインタビュー記事を掲載いただきました。_d0334837_18150886.jpeg






# by hoshinamachiko | 2024-09-27 18:09 | 出版物
※English follows.
※やさにほ 
※年齢・経験不問 

こんにちは!
茶道家の保科眞智子です。
茶道歴は40年、その間20年は三人の子育てに専念。昨年一念発起して、東京藝術大学大学院に入学。現在は同大学院国際芸術創造研究科(熊倉純子研究室)で研究生をしています。

この度、東京藝術大学と足立区が共同運営する、北千住の古民家「仲町の家」にて、在釜(ざいふ)茶会をいたします。

今回で4回目!

在釜 ZAIFU -Tea for ALLの醍醐味はひと言では語れませんが、
茶の湯という伝統的なアートが、その日その場にたまたま居合わせる、偶発的な出会いを作り出します。
年齢も性別も社会的な属性もそれぞれ違うし、言語もさまざま入り乱れる、どこにもない、見たこともない光景が現れるでしょう。
このお茶会の主役は皆さんお一人おひとりです。
地域の皆さまにもお馴染みのお茶会になってきました。

【在釜 みんなのお茶会 - TEA for ALL】
日時 : 2025年7月6日(日)10:00〜16:00(最終受付)
会場: 音まち千住の縁 仲町の家 https://aaa-senju.com/nakachohouse
参加費: 500円〜(抹茶・和菓子つき)
初心者大歓迎、英語・やさにほ対応。
問合せ先 メール info@charen.tokyo / tel 09080242033


※本企画は「アートアクセスあだち 音まち千住の縁 拠点形成事業 パイロットプログラム」の一環で実施しています。

【what is ZAIFU?】
在釜とは、もともと明治時代のオープンハウス的なお茶会イベントで、茶人の家の軒先に「本日在釜」の看板が掛かっていれば、「釜が掛かっています。お湯がちょうどよく沸ていますので、お茶でもどうぞ。」の合図。誰でも中へ入ってお茶会に参加できるのです。これは100年以上の史実を辿ることができる、歴史のあるイベントですが、現在ではお寺など限られた所でしか見かけません。これを令和の東京下町・北千住にて蘇らせようというプロジェクトなのです。

場を開くこと。
そこでの一期一会は、どんな体験になるでしょう。

在釜を現代に甦らせることで、人と人の偶発的な出会いを楽しんだり、日本に古くから伝わる文化に触れたり。日常の風景の中に、誰もが「茶の湯」を楽しめる優しい場を作りたい。特に海外ルーツのある方々、子育て世代、障がいをお持ちの方々など、普段はお茶会に参加しづらいと感じている皆さんも気軽にいっぷくを楽しめる、開かれた場にしたいと思います。

また、北千住の古民家は、むかしと今をつなぐ場の力を発揮してくれるでしょう。世代を超えて、茶の湯を愉しんでいただけたらと思います。


【みんなのおちゃかい】
東京藝術大学(げいだい)と足立区(あだちく)による北千住(きたせんじゅ)の古民家(こみんか)で在釜(ざいふ)茶会(ちゃかい)をいたします。
ぜひあそびにきてください。こどもOK。

7月6日(日)にちようび
10:00〜16:00 うけつけおわり
出入り自由(いつでもはいれます)
ばしょ: きたせんじゅ・なかちょうのいえ
ひとり500円ー
おかしがなくなったら、おちゃかいはおわりです。

こどもOK。

お問合せ:  info@charen.tokyo
席主: 保科眞智子 


Tea ceremony gathering
“ZAIFU - TEA for ALL”

Date: Sunday, November 17th

Time: Open at 10:00, last call 16:00   ※Childcare available, reservation required.

Place: Nakacho House, 29-1 Senju Nakacho, Adachi-ku. Tokyo

Fee: ¥500 per person  (Japanese tea ceremony experience with matcha and sweets)


Contact email. : info@charen.tokyo

Supported by Adachi-ku, Tokyo University of the Arts, Tobu Chemical Co. Ltd,.


What is "Zaifu"?


"Zaifu" is a signboard hung outside of the tea master's house. It means, "The tea kettle is boiling at just the right temperature and the door is open to anyone who wish to enjoy a bowl of matcha."


In this project, we aim to revive the tradition of "Zaifu" at Naka-cho no ie, an old folk house in Kitasenju, opening a space for tea gatherings to the community just as tea masters once did. In today's society, where isolation is prevalent, we hope to remind people of the joy of spontaneous encounters and the pleasure of real connections.



🍵 🍡 🍵 🍡 🍵 🍡 🍵 🍡 🍵

【現代在釜(ざいふ)とは】
もとは明治時代の茶会イベント「在釜」で、茶人の家の軒先に掛けられた看板「本日在釜」にちなむ。そのこころは「お釜が掛かっています。ちょうど良い湯かげんですので、どなたでも中へ入って一服どうぞ」という意味のオープンハウス的な茶会イベント。明治期の文献に確認されるが史料は少ない。

本企画では、在釜を現代の東京下町・北千住に蘇らせることで、かつての茶人たちがしたように等しく茶の湯の場を開きます。そして、さまざまなルーツ、社会的な属性ごとの孤立無縁が著しい現代社会に、リアルなつながりの楽しさ、美しさ、温かさを「在釜」で思い出してみたいなと思っています。


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本企画では、仲町の家に在釜を甦らせることで、かつての茶人たちがしたように、地域社会に等しく茶の湯の場を開きます。そして、孤立無縁が著しい現代社会において、茶の湯を介した偶発的な出会いの面白さや、リアルな繋がりの楽しさを思い出してみたいなと思っています。



※本企画は「アートアクセスあだち 音まち千住の縁 拠点形成事業 パイロットプログラム」の一環で実施しています。


# by hoshinamachiko | 2024-05-17 13:02 | Events イベント
この度、上智大学にて非常勤講師を拝命しました。サマーコース「茶道と日本文化」を英語でちょこっと担当します。対象は上智大学および日本以外の海外大学の学部、大学院の現役生および卒業生ならどなたでも!世界に開かれた学びの場です。



私の授業の会場は本学が管理する四ツ谷の紀尾井亭。旧老舗料亭福田屋の名茶室です。こちらにて茶道の実技と解説、そしてオーストリア・ロースドルフ城古伊万里再生プロジェクトについて英語で講義をいたします。

人口や経済力において、日本は今よりも小さな国になっていく。その前提で、日本が文化・文明の切り口で、世界に向けて存在感を上げていくことのメリットは計り知れません。茶道に凝縮されている日本の人々の暮らし、マナー、佇まい、空間、感性、コミュニケーション…。これらは一歩外から見るとたいへんユニークで、裏を返せば、新しい価値を世界に提供しうると考えられます。

そんな観点から、講義+身体の動きを伴うプログラム構成としました。都心の総合大学にて異例の切り口、宮崎幸恵教授の采配にエールです!

上智大学サマーコースのご案内_d0334837_19243851.jpg

というわけで今日はお花見がてらロケハンです。
春らんまん、やる気まんま〜ん🌸🍵✨


# by hoshinamachiko | 2024-04-07 19:23 | Events イベント
東京藝術大学にて茶道の講義と実技体験会をいたしました。

会場は、上野キャンパスに新設された国際交流棟内のお茶室。
私自身も在籍中の国際芸術創造研究科をはじめ、全学の留学生を対象に熱血授業を展開いたしました。

東京藝術大学にて講義を行いました_d0334837_20065173.jpeg

同大学のレポートもぜひご覧ください。


# by hoshinamachiko | 2024-01-08 19:52 | Events イベント